不思議な喫茶店である。
何がって? レトロなのは店の佇まいだけではなく、経営者をはじめ、お客さんもみ~んな高齢者なのだ。
かつて伊勢佐木町に老人ばかりの喫茶店「たぬき」というのがあった。あそこは妙に静まり返っていたが、ここ「アンデルセン」はなかなか活気があって皆さん元気バリバリ。
昼過ぎには近隣から三々五々、後期高齢者や前期高齢者が集まってくる。
皆さん常連らしく、一杯200円のコーヒーを飲みながら、「今日は〇〇さん、遅いわねぇ」とか、「〇〇さんが入院したんだって!」などとお喋りに花を咲かせている。
とくに一人暮らしの高齢者にとっては、ここが憩いの場、情報交換の場になっているようだ。
なかには「家に一人でいてもつまらないからねぇ」などと話しかけてくる方も。
軽食も用意されていて、長居しているお婆さんが昼食に焼きそばを食べていたりする。
チャーハン、ハヤシライス、カレーライス(各500円)のほか、焼き魚定食もある。
カレーライスミーティングをやっていた中田市長が辞任し、後任に選ばれたのは「林」市長。
これからはハヤシライスミーティングが開催されるのではないかと予想し、ハヤシを注文するも品切れとのこと。
「アンデルセン」ではレトルト食品をつかうのではなく、自前で作って提供しているそうだ。
しかし、最近はハヤシを注文する人がいなくて、寒くなるまでは当面は作らないという。
で、代わりに食べたのが、こちらのカレーライス。
よく煮込まれていて、普通に美味しい。
この「アンデルセン」の隣にも喫茶店「幸」があって、こちらも似たような使われ方をしている。
以前ご紹介した千代崎町市場内の「鈴屋」さん、そしてこの両喫茶店。地域内の商業施設が高齢者福祉の一翼を担っている。
■お店情報■
店名:喫茶「アンデルセン」
住所:本牧町1-98
電話:045-623-9927
posted by よんなん