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2009年12月10日(木) 
書名:徳川太平記
   吉宗と天一坊(上)
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行年月日:2003/7/25
定価:857円+税

書名:徳川太平記
   吉宗と天一坊(下)
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行年月日:2003/7/25
定価:857円+税

徳川吉宗とその子供、天一坊の物語。吉宗が部屋住まいの時に年上の女に生ませた子。天一坊。歌舞伎、浄瑠璃などでも有名な話。それを柴練流に物語っている。話の展開が上手いのでついつい読まされてしまう。登場人物の大岡越前は吉宗の幼なじみで、身体障害者として登場する。綱吉のお犬様の御代、犬に車を引かせて江戸にやってくる。波瀾万丈、荒唐無稽、奇想天外はお手のもの。紀伊国屋文左衛門、淀屋などの豪商もつぎつぎと登場してくる。話の作り方が上手いのと漢語の素養が遺憾なく発揮されている。気楽に読むのに適した本だと思う。今の作家のように行儀が良くないところがまた良い。こじんまりとした小説家は多いが振り幅の大きな大きな作家は柴練あたりで終わったのかも知れない。

閲覧数2,263 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2009/12/10 19:44
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