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2017年09月14日(木) 
書名:春風伝
著者:葉室 麟
発行所:新潮社
発行年月日:2013/2/20
ページ:488頁
定価:2,000 円+税

長州藩士・高杉晋作(本名:春風)の14歳の頃から10数年を描く小説です。高杉晋作は、労咳(肺結核)で亡くなっている(享年は満27歳8ヵ月)攘夷か開国か。国論二分する幕末に突然現れて去っていた英雄の10数年を描いている。上海に渡った晋作は中国の欧米列強に蹂躙される民衆の姿を目の当りにして。軍備を充実して攘夷を!そして欧米列強に負けない上で開国を!考える。そのためには武士だけの軍隊(正兵隊)ではだめ、農民も町人も武士もいれた軍隊(奇兵隊)で一丸となって長州、いや日本を守らないといけないと決意する。

高杉家は200石の家柄で、上士階級。長州藩主毛利敬親の世子・定広(養子)は同年の晋作に親近感を抱き、晋作を信頼していたようです。晋作は幾度も脱藩を繰り返しながらその都度藩に戻り、定広の信認を失うことがない。脱藩常習者である晋作、でも大事なときにはどこからか現れる不思議な人物として描かれている。長州人に多い口ばかりではなく、晋作は村田蔵六(大村益次郎)ともに実践、実行の人と言える。この二人が第二長州征伐で指揮をとることになる。読み応えのある本です。

晋作と毛利定広の会話
「若君、梅が今を盛りと咲き誇っております」
「晋作は梅が好きか」
「梅は厳しい寒気に負けず花を咲かせ、春の訪れを告げます。さように凛然とした様が好ましく感じられます」
「そうか。そなたの諱は春風であったな。されば、そなたも梅のように春を呼ぶ風となるか」
「さようありたいと願うております」

春風伝 葉室麟著 高杉晋作の詩魂感じる
https://www.nikkei.com/article/DGXDZO54293600T20C13A4NNK001/

閲覧数876 カテゴリ本に出会う 投稿日時2017/09/14 15:36
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