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2010年06月02日(水) 
 旧千代崎川が本牧通りを横切る本郷町1丁目。その交差点前に最中で有名な和菓子の「喜月堂」がある。

 創業者は常住喜代治といい、千葉県市原郡平三村(現南総町)の農家に生まれた。15歳で東京に出て酒問屋に奉公、翁自身はかねてから菓子の道に夢を抱いており、修業のかたわら独学で研究。
 ゆくゆく菓子店を開業するのを一生の天職と心得ていた。
 やがて横浜にやって来て馬車道の「風月堂」という菓子屋に営業職として入った。

 

 明治33年、本牧本郷村の地にようやく菓子店を開業。屋号を「喜月堂」とした。アンコを作る場所はこことは別に置いていた。

 『中区史』のなかにアンコ谷戸という地名が出てくる。アンコ屋があったことから、そう名づけられたという。
 その場所が本郷町ということなので、もしかしたらこれが喜月堂のアンコ場だったのかと思い調べてみたが、どうもこれは別もののようで詳細は分からなかった。

 「誰からも愛され喜ばれる最中づくり、菓子づくり」に没頭すること約10年。初代は最良の餡をはみ出すほど盛りこんだ「喜最中」をつくりあげた。

 

 それまでの最中という概念からかけ離れた着想に人々は度胆を抜かれたが、「よろこび最中」「お笑い最中」はたまた「はみだし最中」と呼ばれ、精魂をかたむけた「仕事」が認められたのである。

 昭和20年5月の横浜大空襲で店は丸焼けとなったが、2代目夫婦が再建。12月には小屋がけのようなものながら店を再興している。

 喜最中は昭和27年、神奈川県指定銘菓に認定された。

 これだけのアンコを使っているので、かなり甘いのではないかと思われるだろうが、実際はそれほどでもない。
 また皮の部分も美味しく、県の指定銘菓とされたのも頷ける。

【参考:『横浜のれん物語』、喜月堂HP】

posted by よんなん

閲覧数2,966 カテゴリ本郷町のグルメ情報 コメント6 投稿日時2010/06/02 16:42
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