横浜スタイル - トピック返信
09/03/22 稽古場日記!
【返信元】 稽古場日記
2009年03月30日 11:57
こんにちは、レオです。
もう3月も終わってしまいますね〜〜…いやあ、早い!

今回の日記担当は、みんなの頼れるパパ(ブラック気味/笑)・しんべえさんです!


*****

遅くなりました。
3月22日(日)の稽古場日誌です。

この日の稽古は、いつものTomocoさんではなくjunさんの担当。
少し雰囲気の違う内容の練習をしました。

アップはチャッピーズのザイムフェスタダンス。
見てる時から難しそうでしたけれども、この振り付け、
実際に動いてみると部分的にテンポが超難しい所が多々あります。
それでもさらっと踊っちゃう若い人はすごいです。

稽古前半のテーマは「イメージの共有」

まず、身体を動かすエチュードとして、見えない熱いボールのやりとりをしました。
自分の中での「熱さ」、それから互いの関係で生まれてくるボールの「熱さ」
「大きさ」「重さ」そういうものを共有する訓練です。

次は高ーい塀越しの声のやりとり。
二人一組になって、間に高い塀があるとの想定で会話をします。
声のボールが、ちきんとへいを越えて相手の元へ届いているか。
自分と相手と、それから見ている人にそう見えているかを意識して練習しました。

このエチュードは途中で少し演出をかけていただきました。
つまり、声が届いたら手元にそれをボールのように受け止める「間」を作る。
その事によって、ただ耳に聞こえるタイミングで声をやりとりするのに比べて、
二人の距離や塀の高さが「客席から」見えやすくなる、という説明に納得でした。

次は初めてのエチュード。
各自、数字を書かれた札を引いて、制限時間5分の間に
自分と近い数字を持っている人を自由な会話から探し出すというエチュードです。
「仕事で作っているものの大きさ」というお題では、
8を持っている人が一番大きくて、1を持っている人が1番小さい、という具合です。
ポイントは
「相手が何を作っているという想定か」
という事と
「相手がそれをどの位大きいと思っているか」
というふたつの事を予想しなければならない事。

これって、「相手役がどう見えているか」ではなくて
「相手役がどう見せているつもりでいるか」という事を考えなければならない
舞台上でのアンサンブルそのものだな、と思いました。
これは、「どんな趣味を持っているか」という別の課題も行いましたが、
結果はまずまず。横浜スタイルのチームワークはなかなかって事でしょうか。

続いて「ステータスのエチュード」
参加者を二つに分けて二度ほど。
動きや台詞で、自分が設定しているステータスを共演者に伝えていきます。
設定がかぶるとなかなか壮絶な事になるんですが、比較的波乱なく進んだように思います。
みんなちょっと物分かりよくなりすぎ?

休憩後は、一気に趣を変えてメソッド演技の練習をしました。
テーマは「楽器としての身体のトレーニング」

脱力の訓練、身体感覚を自覚・再現する訓練、イメージをコントロールする訓練、
自省的な静かな課題が続きました。
この訓練のポイントは、「内面の再現」に重きがあるのではなく、
「内面の再現によって再現される外見」を、演技として「利用する」という所にあります。

たとえば「歯が痛い」という感覚を自分が再現している時に、
それが傍から見てひどく怒っているように見えるのであれば、
演技として「怒り」を再現するよりも「歯痛」を再現した方が有効だ、という考え方です。

メソッド演技というのは、演劇をひとつの表現芸術として考えた時に
いかに人間存在のリアルを舞台上に創り出すか…という視点で演劇を考えます。
演芸・エンターテインメント、という演劇の位置づけとは違っていますが、
どちらが正しい、どちらが本来的である、という事はひとまず置いておいて、
演技の訓練のひとつの方法として、非常に魅力的であると思いました。

稽古の最後にちょっとしたパフォーマンスを見せていたただきました。

メンバーの中から男女二人が別室に呼ばれて、
演出から「みなの所に戻ってトイレを我慢している演技をしてください」
という指示を受けます。
残されたメンバーは、それが何の演技があてる…というゲームです。

ぼくは「逆援助交際でお客さんを待っているところ」なんて妄想をしてしまいました。
ちょっと恥ずかしかったけれども、とても楽しかったです。


…長くなりました。

ぼくらは演劇に接するようになってまだ二年ですけれども、
それでも少しずつですが色々な発見と成長を実感しています。

仲間になってくれる人が増えて、この感覚を共有できたらうれしいなあと思っています。

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稽古場日記 - 07/10/02 17:25 (Tomoco)