98.「友達とは?」の続きです。
彼女を送り届けると、「寄って行くか?」と訊いてくれる様になり、
彼女のマンションの部屋で紅茶をよばれた。
銅製のティポットで入れてくれたアールグレーの薫りが好きだった。
海外のマンションは大抵お客さん用と家族用の2カ所のバスルームが ついている。
日本の様なウォシュレットはなく、ビデが家族用にだけついている。
それで、彼女はわざわざ気をきかせて、ビデが付いているからと、
私に家族用を使わせてくれた。
ある日ご主人のお誕生日のお祝いを買いたいから、ショピングモールに連れて
行って欲しいと電話がかかって来た。
彼へのプレゼントに香水を買った。お昼はそのショッピングモールで食べた。
一緒にお昼を食べている時、彼女は泣き出した。ご主人と余りうまくいっていないようだった。
彼とイランでお見合い結婚して、イランからアメリカへやって来た。
子供は未だ要らないと思って、避妊していたけれど、出来てしまった。
「英語を勉強して、働きたい」とご主人に言っても、「お前に出来る筈が無い。」
と言って、何かにつけ自分を馬鹿にする。と言って泣いた。
彼女のご主人はレストランのウエイターをされていた。
彼女は豚肉のソテーを食べていた。「イスラム教では、豚肉は禁止だけど、
アメリカに来たから食べるんだ! 美味しい!」と言って食べていた。
彼女はチャレンジャーだった。
長くなるので続く。
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